婦人科


月経・生理について

 月経に伴う様々な症状はありませんか?女性は、月経前や月経中に身体や精神に様々な変化があらわれます。月経痛(生理痛)・下腹部痛・腰痛・のぼせ・吐き気・嘔吐・下痢・便秘・全身倦怠感・頭痛・めまい・憂鬱・イライラなどの症状を訴える方が多くこれらの症状が出ても仕事や家事などの日常生活に支障がない方もいらっしゃいますが、症状が重い場合は普段通りの生活が出来ないこともあります。 また、月経の周期・量・日数・痛みなどには個人差があります。

 

 月経の周期がいつも24日以内の方は頻発月経と考えられその原因は女性ホルモンの異常や無排卵性月経などです。逆に月経の周期がいつも39日以上の方は希発月経と考えられその原因は卵巣や下垂体の機能不全などや過激なダイエットやストレスが影響します。

 

 出血の量に関しては厚めのナプキンでも1時間もたなかったり貧血を起こしたりする場合は過多月経と考えられ女性ホルモンの異常・子宮筋腫・子宮内膜症などが原因とされます。逆に出血量が少なく期間が短い場合は過小月経と考えられ子宮の発育不全・女性ホルモンの異常・無排卵性月経などが原因とされます。

 

 日数に関しては出血が3~7日継続するのが一般的で8日以上続く場合は過長月経と考えられ女性ホルモンの異常・子宮筋腫・子宮内膜症・子宮腺筋症・子宮頚管ポリープなどが原因とされます。逆に2日以内で終わる場合は過短月経と考えられ、無排卵月経・子宮の奇形・発育不全・子宮内膜の癒着などが原因とされます。

 

 痛みに関しては毎回鎮痛剤が欠かせなかったり、寝込んで日常生活に支障をきたす場合は子宮筋腫・子宮内膜症・子宮や卵巣の炎症などが原因とされます。

 

 これらの生理中の症状を緩和する治療はピルや鎮痛剤を用いることが多くまた、子宮筋腫・子宮内膜症などの病気に起因する生理中の症状はそれらの病気の治療を行います。また、安定した月経を迎える為に、身体を冷やさない・塩分や水分を取り過ぎない食事を心がける・ストレスを溜めない・適度の運動を行う・基礎体温や月経周期を記録チェックするなどの日常の生活改善を指導することもあります。

 

一般的な基礎体温の推移グラフ

一般的な基礎体温の推移グラフ

 

 グラフ1~7日までが月経期間、排卵日が16日、高温期が18~30日です。一般的に14~16日までが妊娠し易い時期です。朝目覚めた時の体温を記録することで女性ホルモンがしっかり分泌されているか、排卵しているか、次の月経はいつ頃か、いつ妊娠しやすいかなどがわかります。

 

月経移動

  月経移動とは旅行やイベント(運動会・修学旅行・水泳大会)などでどうしても生理の期間をコントロールしたい場合に、黄体ホルモンを使用して生理を遅らせるものです。予定生理の5日前から黄体ホルモンを服用して頂く必要があります。生理直前では効果がありません。費用はお薬を含めて約2000円程度です。未成年でも処方可能です。

 

月経困難症

  月経困難症とは、月経時に起こる腹部の痛みや腰痛・疲労感、精神的なストレス、過多月経(出血が多い)などの症状があり女性の70%程度が悩まされている症状です。治療はヤーズフレックス・ジェミーナ配合錠などの薬を用います。この薬は連続して飲むお薬で生理の回数を減らし生理の副作用を軽減するお薬です。また、ヤーズ・ルナベル・フリウェルなど月経期間ごとに飲む薬もあり、これらは生理の量を減らすお薬です。

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